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  • 2022.11.24

知識ゼロのアルバイトから取締役へ。キャリアアップの鍵は、インサイドセールスにある | 株式会社エムエム総研

労働人口減少により急務となった営業の効率化やサブスクリプション型サービスの普及、未曾有のパンデミックなど、さまざまな時代背景から、非対面で見込み客にタイミングよく接触し、商談の機会を創出するインサイドセールスのニーズが高まっている。

目まぐるしく変化する時代をサバイブするために、多くの企業でセールスやマーケティングのデジタルシフトが迫られている。こうした課題を一手に解決しているのが、株式会社エムエム総研だ。自社運営の「エムエム デジタルセールスアカデミー」において、インサイドセールスなどデジタル領域の人材を育成。2017年の設立から約5年間で200名以上を育成・採用してきた。優秀な人材を求める大手企業やスタートアップに、即戦力として派遣している。

同事業を牽引しているのが、取締役の米田光雄だ。彼はエムエム総研にアルバイトとして入社し、ビジネスの知識がゼロの状態から現在の地位まで上り詰めている。

「インサイドセールスの仕事に出会えたから、今の自分があると思っています。この仕事には、知識やノウハウのない私のような未経験者でも、大きく成長できるエッセンスが詰まっているのです」

彼のキャリアアップの軌跡を辿りながら、インサイドセールスという仕事の本質的な価値に迫ってみたい。

【プロフィール】
米田 光雄
2008年にコールスタッフとして株式会社エムエム総研でのアルバイトからキャリアをスタート。論理性と可能性に富んだBtoBマーケティングの魅力に惹かれ、2011年に正社員入社。国産大手企業や外資系企業を中心にセールス、マーケティング領域の支援に数多く携わる。2017年より同社アカデミーの責任者兼講師としてデジタルセールス人材の発掘、育成に取り組み、面接人数は500名以上、研修・育成実績は200名を超える。インサイドセールスコミュニティ「ConnectFesta!」発起人であり、法人営業デジタル化協会(通称=HED)理事も務める。

借金返済のためにはじめたアルバイトが、思わぬ転機に


米田氏とエムエム総研社の出会いは、法律学科を専攻していた大学時代に遡る。当時の彼の目標は、司法試験に合格すること。試験対策で予備校に通う費用を捻出するため、法律事務所などいくつかのアルバイトに励んでいた。
 
「奨学金も受給していたので、借金の返済額は500万円を超えていました。ダブルワークで深夜のカラオケ店などいろいろな仕事をしていましたが、疲れて勉強に身が入らなくて。そのときに出会ったのが、エムエム総研です。デスクワークで安定的に収入を得られるので、これなら続けられると思いましたね」
 
アルバイトとして、エムエム総研社のマーケティング・リサーチに携わるようになった米田氏。最初に任された仕事は外資系企業からのBtoBの受託業務だった。IT商材の導入見込みがあるかどうかを、企業担当者に電話でヒアリングし、有望度の高い顧客を営業に渡していく仕事である。
 
「最初は単なるテレアポだと思っていましたが、全く違いましたね。エムエム総研は外資系企業から業務を受託することが多かったため、インサイドセールスの効率的なシステムを、2008年当時から既に取り入れていたのです。全ての顧客データを管理しているので、最初のコールでタイミングが合わなくても郵送やFAXでコンテンツを送信して再度アプローチしていく。いわゆるナーチャリングの仕組みも整えられていました」
 
インターネットとは無縁の生活を送っていた米田氏にとって、デジタルセールスは完全に未知の世界だったという。しかも、扱っていたのはIT商材。知らないことばかりのはずだが戸惑いはなく、むしろ好奇心が刺激されたという。
 
「ITの世界にワクワクしたのを今でも覚えていますね。ITを活用することによって、業務が効率化されて社会が変わっていく。いわば、私たちが未来を変えていくようなイメージがありました。知的好奇心がそそられる世界だと感じましたね」
 
インサイドセールスの仕事に面白さと将来的な可能性を感じ、正社員になることを決めた米田氏。大手企業や外資系企業で、インサイドセールスがフル活用されている状況を見て、この先さらに求められる仕事だと確信していた。
 
「世の中の多くの企業はインサイドセールスの価値や可能性に気付いていなかったり、知らない状態だったんです。その分、伸びしろは大きいですし、今後数十年にわたって必要とされる仕事だと感じましたね。それに、世の中には当社のように本格的にBtoBのインサイドセールスをやっている人はほとんどいないのではないかと。エムエム総研なら、先行優位性を発揮して希少価値の高いキャリアを積めると思いました」
 

「量」を「質」に転化する、インサイドセールスの極意


PCやビジネスの知識がゼロの状態から、驚くほどのスピードでスキルを高めていく米田氏。短期間で多くの実績を積み上げ、インサイドセールスのアウトソーシング事業においてマネージャーを務めるようになる。その成長要因はどんなところにあったのだろうか。
 
「インサイドセールスが未経験者にピッタリの仕事だったからです。例えば、訪問営業の仕事では移動時間があるので1日に3〜4件の案件が限界ですが、インサイドセールスはアプローチ回数を自由に増やせます。1日に数十件のメールや電話でコミュニケーションすることができて、そのうち1割くらいは対話で感触を確かめることもできます。
 
このアプローチを繰り返していくことで、世の中にどんな会社があるのか、どのような課題を感じているのか、知識やノウハウをどんどん吸収してスキルを高められます」
 
また、米田氏がインサイドセールスにのめり込んでいった背景として、データ分析の面白さに気づいたことが挙げられる。暇さえあれば営業の数値を見て、アプローチ方法の改善を繰り返していた。
 
「1日30件のアプローチをすると、月20営業日として600件のデータが溜まります。このデータを集計分析して、企業属性ごとにどのようなコミュニケーションを取れば上手くいくのか、自分なりに考えることに面白さを感じていました。例えば、この時間帯に連絡すると繋がりやすいとか、こんなことを言うと断られるとか。業務や数値分析の方法を教えてくれる先輩が社内にいるので、自分でも勉強しながら改善を重ねていきましたね」
 
アプローチ結果のアポ数にコミットしていたのと同時に、最終的な導入に繋げていくことも強く意識していたという。
 
「自分がアポをわたす営業担当者が、その案件に対してどんなコミュニケーションを取って、最終的にどんな商談に繋げたいのかを常に気にしていました。そこから逆算して、インサイドセールスはどんな話をするべきなのか。アプローチの後に何が起きるのかイメージすることが大切です。一方で、アポを取ったお客さんは、営業担当者からどういう情報を聞きたいのかをヒアリングしながら、話すべきことを工夫していました」
 

経営にも携わってさらに多くの人に貢献したい


インサイドセールス領域での実績が認められ、上流の企画設計にも携わるようになる米田氏。クライアントと直接話しながら全体をプランニングするディレクターのような仕事である。クライアントやメンバーとの関わりのなかで芽生えたのが「経営に携わりたい」と願う意識の変化だ。
 
「クライアントや他のメンバーに良い影響を与えられたときに、最も幸せを感じられることに気付いたんです。例えば、お客様との電話で新たな気付きを与えられたり、営業メンバーに確度の高い商談を設定したり。より多くの場面でさまざまな人にプラスの影響を与えていきたいと思ったとき、経営に携わることが重要だと考えるようになったのです」
 
経営会議への参加を熱望していた米田氏。彼の並々ならぬ熱意とそれまでの実績が認められ、2016年には執行役員へ昇進を果たしている。躍進を続ける米田氏だったが、日々の業務においては社会全体の深刻な人材不足の課題を感じていた。
 
「今後の日本を考えたときに、労働人口が減っていくことは目に見えていますし、購買行動のデジタル化はさらに進んで行きます。そうなると、働き手が減るので企業側はより少ない営業人数で成果を上げていく必要があります。しかし、デジタルセールスを実践できる人材は日本でそんなに多くいません。将来的な課題を解決していくためにも、私たちが培ってきたノウハウでデジタル領域の人材を育成・派遣していくことが重要なのです」
 
2017年に自社独自の人材養成機関「デジタルセールス・アカデミー」を設立。未経験者を正社員で採用・育成し、デジタルセールスの戦力として各企業に派遣している。事業責任者には米田氏が就任している。
 
「変革への意識が高い国産大手企業やSaaS系の成長企業などで活用されています。この領域の人材は枯渇しており、ある機関のデータでは2年間で求人数400%という数字が出ています。日本に昔からあった職種ではなく経験者が少ない中、私たちが運営しているアカデミーでトレーニングを受けた人材が戦力として各企業で活躍しています」
 

需要が拡大するBtoBのデジタルセールス


「デジタルセールス・アカデミー」において、デジタルセールス未経験者の新たなキャリアをつくっていくことに注力してきた米田氏。設立から約5年間で、200名以上の未経験者を育成・採用してきた。メンバーの前職は、アパレル販売員、飲食店スタッフ、ホテルマンなどさまざまで、地方在住者もフルリモートで働いている。
 
「デジタルセールスの仕事はリモートワークも可能なので、プライベートと両立しやすいことが大きなメリットです。前職の悩みで多いのは、子育ての時間が捻出できなかったり、土日出勤・残業が多い環境だったり。デジタルセールスの仕事は長時間労働になることが少なく、平日の勤務なので解消できる課題が多いと思います」
 
エムエム総研社のデジタルセールスは、主にBtoBの商材を扱っている。この領域は、今後も決してセールスの需要がなくならないという。
 
「高額取引が多く購買プロセスも複雑です。買い手柄の検討や購買プロセスを支援する役割としてのセールス職は今後も確実に必要とされます。一方で、適切な営業手法、必要な営業スキルや職種自体は変化していきます。その中で今とこれからの時代に適した営業職であるデジタルセールスの需要は今後もまだまだ増え続けると確信しています」
 

取締役として影響範囲を広げていく


2020年に取締役に就任し、より大きな裁量を持って事業に取り組んでいる米田氏。入社当時を振り返ると、感慨深い気持ちになることもあるという。
 
「大学卒業時に皆が就職する中で、ある意味出遅れた状態でしたので2011年に正社員になったときはやはり素直にうれしかったです。あれから9年が経ち取締役に就任し、正社員を卒業し今度は雇用を創出する立場になったことはやはり感慨深いものがありますね。
 
現在は自身が直接管轄している事業だけではなく、会社全体のメンバーのことや事業間の連携・シナジーを考えていく必要があります。以前と比べると考える範囲や時間軸が広がり、会社全体のことや未来に対して考えを巡らせたり行動する時間が増え、これまでとはまた違ったやりがいを感じています」
 
今後の展望について、どんな構想を抱いているのだろうか。現在注力している営業変革の事業を、どのように進めていくのか気になるところだ。
 
「DXによる営業変革はニーズがトレンド化しており、一層増えていくことは間違いないでしょう。各企業からの期待に応えられるように、引き続き体制を強化していこうと考えています。その下地になるのは、やはり『デジタルセールス・アカデミー』の人材採用です。
 
メイン・ターゲットにしている接客、飲食、販売の従事者は日本に1,000万人以上いて、20代~30代だけでも200万人を超えるとされています。この中にBtoBのデジタルセールス職で活躍できるポテンシャルをもった方がいて、これまでの取り組みを通じて実際に活躍するメンバーも多く出てきています。200万人のうち1%でも動かすことができれば2万人がこの領域来てくれることになり大きな変化に繋がりますが、このような職種を知らない方も多いため、まずは知っていただく機会や学んでいただく機会を増やしていくことが最重要テーマだと思っています」
 
最後に、一緒に働きたい人のマインドセットについて聞いてみた。
 
「学歴や職歴は問いません。マインドセットとしては、自分のキャリア形成に対する意欲をしっかり持った方と一緒に働ければと思います。漠然としたものでも良いので、自分の将来の価値を高めることや働き方などの選択肢を増やすことへのこだわりや意欲ですね。エムエム総研は研修などを通じて多様なキャリア形成の機会を提供できますが、それらの機会は本人に意欲や意思があって初めて活かされるので、それらが備わった方に来ていただけるとうまくいくのではないかと思います。
 
もう1つ大切なことは、顧客志向のコミュニケーションが取れるかどうか。前職の経験でいえば、飲食店で接客業をやっていた方がお客さんにもっと楽しんでもらおうと工夫したり、販売職を経験されている方が何に困っているのかお客さんとコミュニケーションを取ったり。そういったマインドセットを持っている人は、早期に成長できると思います。私たちのビジネスでは基本的にBtoBの継続取引なので、売上重視のセールス手法は通用しません。『中長期的な視点も持ちながら企業の成長に貢献したい』そんな想いをお持ちの方は、ぜひ一緒に頑張りましょう」
 
取材・文:VALUE WORKS編集部、撮影:岡田 晃奈

会社名 株式会社エムエム総研
本社所在地 東京都新宿区新宿6-27-56 新宿スクエア5F
役員 代表取締役 :萩原 張広
取締役CFO :山本 尚
取締役:河村 芳行、高橋 俊博、米田 光雄
事業内容 デジタルマーケティング事業
営業DXコンサルティング事業
デジタルセールス人材採用事業
資本金 100,000,000円
設立年月 1989年3月

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