コラム

新社会人、恐れることなかれ!内定ブルーの解消方法とキャリアパスの考え方

3月も半ばとなり、2024年卒の方はいよいよ入社が近づいてきました。これから社会人になる方の中には、内定が出たものの「この企業でよかったのだろうか」「社会人としてうまくやっていけるのだろうか」と漠然とした不安を抱える「内定ブルー」になっている方もいるのではないでしょうか。

ですが、そこまで不安を感じる必要はありません。実際、筆者は新卒就活時は周りの同期が内定式を受けている頃にまだ内定も出ておらず、その後やっと決まった企業に就職する、順調とは決して言い難い就職活動でした。ですが結果的に1社目でさまざまな経験を積んだおかげで、納得の転職ができました。

今回は、筆者の経験を元に、内定ブルーの解消方法と、1社目からのキャリアパスの構築についてのアドバイスを解説したいと思います。4月からの新社会人生活に不安を感じている方はぜひ参考にしていただければと思います!

悩んでいる時間がもったいない!気にせず自由を謳歌しよう


内定ブルーとは、内定を承諾して就職活動が終わりほっとしたものの、後から「この企業でよかったのか」などの漠然とした不安を感じてしまう現象のことです。就職先の悪い口コミをわざわざ探してしまったり、周りの同期の就職先と比べて落ち込んでしまうことも多いです。
 
ですが、内定ブルーで悩んでいる時間は無駄だと思います。もし口コミを調べるなら、就職活動時に行っておくべきですし、決まったあとからわざわざ掘り返す必要はありません。また「隣の芝生は青く見える」のは誰でもあることで、羨ましく見える同期も同じ悩みを持っているかもしれません。
 
社会人となって約10年の筆者が今から考えると、「新卒の頃は何も社会のことを知らなかったな」とつくづく思います。いろいろなアルバイトやインターンの経験も、あくまで社会人ではなく”学生の”アルバイト、インターンとしての扱いを受けるため、企業の経営や運営に社員として日常的に関わる経験や責任を体感することはできません。インターンでは居心地のよかった企業も社員になると感触が変わることもあるでしょう。つまり、入社してみないとその後の展望は全くわからないのです。
 
それよりも入社前の自由時間を楽しみ、自分の趣味や興味、好奇心をたくさん広げておくほうが気持ちも充実しますし、その後の社会人生活にも役立つことでしょう。
 

1社目で見つけるべきは自分の適性とやりたいこと


では、いざ入社した企業で考えるべきことは何でしょうか。まずは企業の組織体系を把握したり、日々の業務に慣れることで精一杯だと思います。ですがその中から、少しずつ自分の中で「こういう業務は得意で、こっちは苦手だな」「こういう人間関係の部署が好きだな」などの感覚が芽生えてくると思います。
 
先輩や上司の仕事を見て「こんな活躍をしてみたい!」と思うこともあるでしょう。たとえば筆者は最初は業務も楽しく夢中になっていましたが、慣れてきた頃から次第に社風にモヤモヤしたものを感じるようになりました。原因を分析した結果、自分が進みたい方向性がはっきりとして、転職活動に踏み切り今に至ります。
 
風通しのよい企業であれば自分の適性や目指すべき方向性のアドバイスをしてくれることもあると思います。一方、残念ながら入社した企業がブラック企業や自分と相性の悪い企業だった場合は、マイナスに感じることを転じて「転職するならこういう条件をクリアしている企業がよい」「こういう社風の企業がよい」などと考えてみましょう。
 
1社目での経験はよいも悪いも含め、すべてがはじめての本格的な社会人経験となります。この経験によって初めて、本当に志望したい企業や業務が分かってくるはず。リアルな経験に基づいた方向性が今後のキャリアパスの形成につながります。日々の業務から感じたことを分析し、今後自分は1社目の企業で長期的にキャリアを築いていくのか、ある程度スキルを身につけたら転職を視野に入れるのか判断するとよいでしょう。
 

志向や希望が固まれば、転職活動もうまくいく

社会人経験を経て得た自分なりのキャリアパスがあれば、転職活動をする際にも方向性にも迷うことがなくなります。「どのような業界でどのような業務に携わりたいのか」「どのような社風がよいのか」「どのような働き方がよいのか」を明確に言語化し、転職活動に臨みましょう。自分のキャリアや希望について解像度を高めるほど、転職活動でも自分と合う企業を探しやすくなります。面接の場でも齟齬なく意志を伝え、面接官とコミュニケーションを取ることができるでしょう。
 
なお、1社目でブラック企業や相性の悪い会社に入社してしまい、「できるだけ早く転職したいけど、早期退職は転職活動にひびかないかな?」と悩む人もいると思います。その場合は、マイナスに感じていることを自分のキャリアパスに言い換えて、「ありたい自分になるために、よりよい環境を求めて転職活動をしている」と伝えましょう。逃げの転職ではなく(実際は逃げるための転職であったとしても)、自分を成長させるための転職と伝えるのがポイントです。
 

内定ブルーにとらわれず、理想のキャリアパスを描こう


昨今は長く1社に留まるより、転職しながらキャリアを更新していく人が増えています。むしろ、1社目で完全に満足できる企業に就職できるほうが稀といってもよいでしょう。1社目はリアルなキャリアパスを形成していく場として、自分の可能性を探りながら過ごすとよいと思います。危険なのは、なんとなく入社して漫然と仕事をし続けて自分の適性やキャリア形成を真剣に考えないことです。仕事に何を求めるかにもよりますが、自分に合う仕事や興味のある仕事に取り組んでいたほうが日々のストレスも減りますし、成功経験を積むことができます。
 
社会に出ることで、より多くの経験をでき、自分の内面も豊かになっていきます。ぜひ新社会人の皆さんは内定ブルーにとらわれず、社会に踏み出したらどんなキャリアパスを描いていくか楽しみにしながら過ごしてください!

 
【筆者プロフィール】
伊藤鮎
2023年VALUE WORKS入社の編集・ライター。前職は約10年間書籍編集者として勤務。趣味はHIPHOPとメタルコアとKPOPと料理とお酒。新卒時の就職活動では出版社しか受けないというなんとも無謀な就活をしていました…。
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