一生懸命なのに仕事がうまくいかない……「真面目系クズ」の脱却方法!
筆者もはじめてこの言葉を知ったとき、「自分も真面目系クズかも……!?」と思ったことがあります。そして、できるだけそれを改善する努力をしたことで、周囲に迷惑をかけなくなり、仕事での成果を出せる機会が増えたとも思います。
そこでこのコラムでは、脱・真面目系クズ!を目標に、筆者が考えて実行したポイントを解説していきたいと思います。真面目に仕事しているはずなのになぜかうまくいかない……そのせいで怒られたり、問い詰められたり、つらい……と思っている人はぜひお読みください!
真面目系クズと陥りやすい人の特徴
仕事における真面目系クズとは、「ちゃんと仕事ができそうなのに、実際には成果を出していない人」と、このコラムでは定義します。
具体的には、
・先輩から上司から指示された業務は素直に受け入れる
→けれど、業務に取り掛かるととても時間がかかったり、成果物に大きな問題がある
・勤怠に問題もなく、会議・打ち合わせなどでも真面目に話を聞いている
→けれど、内容を理解しておらず失敗を繰り返してしまったり、建設的な会話を行なうことができない
といったことを引き起こしてしまう人のことです。真面目系クズになる人の特徴としては一見人当たりはよく、また、生真面目で、完璧主義な部分があります。
あなたにも自覚はありませんか?筆者はわりと長い間、こういった自分の短所に、原因も分からず悩んでいました。ですが、「真面目系クズ」という言葉を知ったとき、上記のように、自分の短所を言語化することができ、その原因と対処策を考えることができるようになりました。では、その原因と対処策を見ていきましょう。
真面目系クズの3つの原因と解決方法
筆者が考える真面目系クズの原因は、大きく分けて3つあります。それは、①他者を頼ることができない、②自分のキャパシティを知らない、③自分のスキルが足りない、です。それでは、ひとつずつ、原因の詳細と、解決方法を見ていきましょう。
①他人を頼ることができない
これは真面目系クズの最も根本的な問題だと思います。人に頼まれたことを断るのは悪いと思ってしまううえに、わからないことがあっても、誰かに聞くのは億劫だったり、怒られてしまうかもしれない、という恐怖感があります。それで、どんな業務も引き受けてしまい、その過程で不明な点が出てきても、聞くのが怖くて自分の解釈で進めてしまう……その結果、納期に間に合わなかったり、大きなミスにつながることもあります。
この解決方法はとにもかくにも「わからないことは早く聞かないともっと大変なことになる!」と肝に銘じることです。たとえば、10の工程がある業務で、2の段階で疑問や不安感を持った場合、そこで上司に質問するのと、9まで自分で無駄に長い時間をかけて間違えた方法で進めてしまった場合、やり直しがききやすいのはどちらでしょう?明らかに前者ですよね。
とはいえ、先輩や上司に聞くのは怖い!という人がほとんどでしょう。そんなときは、「でもここで黙って進めて失敗したらもっと怒られる……」と今のストレスと未来のストレスの大きさを比べること。それから、ただ聞くのではなく、「ここまでは理解しているが、この点を理解できていないので教えてほしい」「この点を理解していないまま進めてしまうと、成果を出せないと思うため」ときちんと質問の意図と、全体を見通したうえでトラブルを避けるために質問しています、という姿勢を明確にしましょう。
「何もわからないので教えてください」と聞くよりもずっと、自分で問題意識を持って業務に当たっている人だと思ってもらえるでしょう。また、日頃から、質問しやすそうな人を探しておくのもコツです。他にも、この上司はこういうタイミングなら話しかけやすそうだな、といった、職場の他人を観察しておくことは実はかなり重要です。
フォローがきちんとしている上司の場合、「何かわからない点はある?」と聞いてくれることもあるかもしれません。そのときは、パッと疑問が思いつかなくても、すぐに「大丈夫です!」と答えてしまわず、「これから業務を進めていって、わからない点がでてきたら質問させてください」と、質問先を確保しておくことも大切だと思います。
②自分のキャパシティを知らない
根が真面目で完璧主義の人ほど、頼まれた仕事は全部引き受け、完璧に仕上げなければ、と思ってしまいがちです。ですが、①の状態に陥り、無駄に時間がかかり、しかも失敗してしまう、という事態が起きてしまいます。これは、自分のキャパシティを知らないから起きる現象でもあります。
①の問題をクリアすると、自分の理解力と仕事をこなせるスピード感が次第にわかってくると思います。そうすれば、「この業務ではこういうところにつまづいて、教えてもらいながら進めるだろうから、これ以上業務は増やせない」といった判断もできるようになるはずです。この判断ができれば、依頼された業務全てをよく考えもせずに引き受けてしまう、ということはなくなりますね。そして、「この業務できる?」と振られた場合も、「今取り掛かっているこの業務にこれくらいの時間がかかりそうなので、スケジュールによっては厳しいかもしれません」といった、相談をすることができます。
③自分のスキルが足りない
身も蓋もない言い方ですが、自分のスキルの把握は重要です。自分のスキルを把握していないゆえに、どんな業務でもとりあえず引き受ければなんとかなるだろう、と思ってしまいがちなのは、真面目系クズの人によくあることです。ですが、①と②を解決することで、「こういう業務が苦手で時間がかかる」「こういう点でつまづきやすい」という自分の弱点を知ることができると思います。弱点がわかれば、それを改善していく努力をすることもできますし、「このスキルは足りないからこの業務は回避しよう」といった判断もできるでしょう。
全ての分野を満遍なくこなせなければならない、と生真面目な人は思いがちですが、そんなことは実現不可能だと思っておいたほうがよいでしょう。それよりも、まず自分に足りないスキルを知る、そしてその中から、工夫すれば改善できそうなスキルを伸ばしていきましょう。
脱「表面上の優等生」!自分の特徴を知ってストレスを減らそう
ここまで解説した①から③を実行すると、上司の依頼は何でも受け入れる、「優等生」ではなくなるかもしれません。けれど、その「優等生」はあくまで表面上のものであり、業務で十分な結果を出せず、結局、周囲の人にとっても自分にとってもストレスを生んでしまいます。そういった悲劇を引き起こさないためにも、まずは勇気を持って「質問する」ことから始めてみてください。業務のための質問すら許されないような職場であれば……それは転職を考えたほうがよいかもしれません!
さらに、①から③を進めていくことで、自分の苦手な分野だけでなく、得意な分野や秀でたスキルもわかってくるかもしれません。それを掴むことができれば、真面目系クズの人が陥りがちな「器用貧乏」からも脱却することができます!
いかがでしたでしょうか。筆者も優等生として扱われることが多く、人に「わからない」ということがとても怖かったです。けれどその原因を分解していって、自分なりの質問のしやすさを考えて実行することから始めたことで、自分の能力やコミュニケーションの傾向などがはっきりしたと感じています。自分って真面目系クズかも……と仕事でストレスを感じている人は、ぜひ参考にしていただけたらうれしいです!
【筆者プロフィール】
伊藤鮎
2023年VALUE WORKS入社の編集・ライター。前職は約10年間書籍編集者として勤務。趣味はHIPHOPとメタルコアとKPOPと料理とお酒。最近魚の三枚おろしができるようになりました!
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