コラム

派遣社員から正社員になる方法は?メリットや事前準備のポイント、心構えについて解説

派遣社員として活躍する方の中には、雇用や収入の安定を求めて正社員への転職を考えている方も多いと思います。しかし、いざ転職を考えた際に「派遣経験しかないけど、正社員になれるのか」「どうすれば正社員になれるのか」不安に思う方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、派遣社員から正社員になる方法や事前準備のポイントなどについて解説します。

派遣社員から正社員への転職は可能?

結論、派遣から正社員に転職することは可能です。厚生労働省が公表している「非正規雇用の現実と課題(2024年3月更新)」に記載されている「正規労働者と非正規雇用労働者の推移」によると、正規雇用労働者は2015年から9年連続で増加。一方、非正規雇用で働くことを望まない「不本意非正規雇用者」は2013年以降10年連続で減少しています。このデータから、必要な知識を習得し努力を重ねることで、派遣から正社員へ転職することが可能であることがわかります。

派遣社員から正社員になるメリット


派遣社員から正社員になるにあたって、どんなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

雇用の安定化

正社員として働く最大のメリットは、雇用が安定していることです。派遣社員の場合、雇用契約の期間が定められており、契約が更新されないリスクがあります。しかし、正社員の場合は無期限の雇用契約となるため、経済的にも精神的にも安定を得ることができます。

年収アップが可能

正社員は給与が安定しやすいだけではありません。会社によっては賞与制度を設けているため、派遣社員時代よりも収入アップを期待できるでしょう。また、会社の業績状況や自身の評価に応じて昇給を見込める場合もあります。長期的にみて派遣社員よりも収入アップできる機会が多いこともメリットのひとつです。

福利厚生の充実

正社員になると、定期的な健康診断や社員研修、自己啓発支援制度など、派遣社員にはない多くの福利厚生が提供されます。そのため、長期的なキャリア形成や生活レベルの向上を期待できるようになるでしょう。

社会的信用の向上

安定した収入と雇用が保証されることで、銀行のローン審査やクレジットカードの発行がスムーズになります。また、住宅の賃貸契約やさまざまな契約においても信用を得やすくなり、生活面で多くのメリットを享受することが可能です。

スキルアップ・キャリアアップが可能

多くの企業では、正社員に定期的な研修や教育プログラムを提供しているため、専門的なスキルや知識を磨く機会を得ることができます。また、昇進のチャンスも多いため、キャリアの幅を広げることができるでしょう。

派遣社員から正社員になる方法


では、派遣社員から正社員になる方法にはなにがあげられるでしょうか。

転職サイトやエージェントを利用する

転職サイトやエージェントを活用することで、自分の希望に合った正社員の求人情報を手軽に入手することができます。特にエージェントの利用は、転職のプロが面接対策やキャリアアドバイスを提供してくれるため、スムーズに転職活動を進められるでしょう。

派遣先の正社員登用制度を活用する

派遣社員を正社員として登用する制度を設けている企業もあります。正社員登用制度を活用したい場合は、上司や人事担当者に相談し、正社員登用を希望する旨を伝えましょう。その際に、これまでの勤務態度や成果を具体的にアピールすることも大切です。あなたの実績が認められれば、正社員として採用されるでしょう。

紹介予定派遣を利用する

紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働いた後、正社員として登用されることを前提にした派遣形態です。紹介予定派遣を利用することで、就業先の企業や仕事との相性を確認しつつ、正社員としての採用を目指すことが可能です。

派遣会社の社員になる

一部の派遣会社では、自社の正社員を募集していることがあります。派遣会社の求人情報をチェックし、正社員として働きたい意向を積極的に伝えましょう。派遣会社の正社員になることで、安定した雇用や充実した福利厚生、さらにはキャリアアップの機会を得ることができます。

人脈を活用する

人脈を活用して正社員のポジションを見つける方法もあります。友人や知人、過去の同僚などに自分が正社員として働きたいことを伝え、求人情報を提供してもらうと良いでしょう。また、業界の勉強会やセミナーに参加して新しい人脈を築くことも有効です。

正社員に向けた事前準備のポイント


派遣社員から正社員へ転職をするには、事前に準備が必要です。具体的にどんな準備が必要なのか、見ていきましょう。

自己分析を行う

まずは自己分析を通じて自分自身について深く理解することからはじめましょう。どのようなスキルや経験があるのか、自分がどのような仕事に興味があるのかを明確にすることで、自分に合った職種や企業を見つけることができます。

スキルを身につける

自分に不足しているスキルや強化したいスキルが明確になったら、スキルを習得するために、勉強や実践経験を積みましょう。目指している業界や職種に関連するスキルは、転職活動の際に大きなアピールポイントとなるため積極的に身につけるべきです。

転職活動の計画を立てる

必要なスキルの習得ができたら、次に転職活動の計画を立てます。目星をつけた企業や業界、希望する職種をリストアップし、それぞれの応募時期や必要な準備物について整理しましょう。

履歴書と職務経歴書を作成する

転職活動に欠かせないのが、履歴書と職務経歴書の作成です。あなたのスキルや経験を企業にアピールする重要なツールとなるため、自分の強みや実績を具体的に記載するようにしましょう。

面接対策をする

面接対策をしておくことも欠かせません。応募先企業の事業内容や業界動向、企業が求める人材像について徹底的に調査し、企業研究を行いましょう。自己紹介、志望動機、過去の経験などよく出される質問に対する回答も事前に準備しておくことが大切です。準備が整ったら模擬面接を実施し、本番に向けて準備を整えておくことが効果的です。

正社員になる上での心構え


派遣社員から正社員になるためには、どのような心構えが必要なのでしょうか。

すぐに辞めない意志をもつ

派遣社員から正社員になるにあたって一番大切なのは「すぐに辞めない」という意志をもつことです。社会的な信頼を得るためには、一定期間同じ職場で働くことは欠かせません。多少の困難や不満があったとしても、まずは継続して働く心構えをもちましょう。

率先して考え、行動する

自ら率先して考え、行動する姿勢も重要です。派遣社員として働いていると、どうしても受け身の姿勢になりがちですが、正社員は自ら考えて行動することが求められます。業務の改善提案を行ったり、自分から積極的に新しい業務に挑戦したりしましょう。

業務に対する責任をもつ

派遣社員は業務の一部分をサポートするだけで大きな責任を負うことはほぼありませんが、正社員は任せられた業務に対して責任が発生します。ミスや問題が発生した際には、解決に向けて対応しなくてはなりません。そのため、常に業務全体を把握し、問題発生のリスクを軽減するための努力が必要です。

成果を出す

正社員は目標達成や会社への貢献度合いが評価基準となるため、成果を出すことを意識して取り組むことが大切です。一つひとつの業務に対して、成果を上げるための具体的な工夫や努力をすることが求められます。

継続的な学習を欠かさない

継続的な学習を通じてスキルアップをすることも必要不可欠です。正社員としての役割は、時代とともに変化しています。そのため、最新の知識や技術を習得し続けることが大切です。

理想のキャリアへステップアップしよう


本記事で述べたように、派遣社員から正社員になることは可能です。必要な知識やスキルと意欲さえあれば、派遣社員だからといって不利になることはありません。企業研究や面接対策を徹底し、希望する企業へしっかりとアピールできれば、正社員への道も開けるはずです。理想のキャリアに向けて努力をし、成功を掴み取ってください。
 

【筆者プロフィール】
西山 侑里
1993年群馬県高崎市生まれ。空っ風に鍛えられながら、小中高とバスケットボールを追い続ける部活生活を経て、2012年の大学入学を機に上京。大学卒業後、2016年にリクルートの求人広告代理店に新卒入社。売れない営業時代を乗り越え、営業リーダーを任せられるまでに成長。新規部署の立ち上げメンバーとしてIndeedの運用にも携わる。2022年に夢だったライター職に転職。人材業界での経験を活かして求人原稿の制作から、最近ではコラム記事の制作に挑戦中。X(Twitter)
 

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