コラム

ポモドーロ・テクニックのコツは?自分に合う方法で生産性アップを図ろう!

ポモドーロ・テクニックとは、作業時間と休憩時間を決めて交互に行うタイムマネジメント手法です。1980年代後半、フランシスコ・セリーレという人が大学生時代に考案しました。ビジネスの現場でも生産性を上げるテクニックとしてよく聞く言葉かと思います。ですが、「実際に試してみたけど続かなかった…」「本当に効果があるのかわからない」と感じている人もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、本当に効果の出るタイムマネジメント方法としてのポモドーロ・テクニックのコツを解説します。集中力を上げたい!と思っている方はぜひ参考にしてください!

ポモドーロ・テクニックの基本


まずはポモドーロ・テクニックの基礎知識を確認しましょう。
 

ポモドーロ・テクニックの手順

ポモドーロ・テクニックを行う手順は下記のようにシンプルです。
1. 作業したい課題を決める
2. 25分間集中してその課題に取り組む(25分=1ポモドーロ)
3. 25分経ったら5分の短い休憩をとる
4. 上記の作業と休憩を繰り返し、4サイクル終了すると長い休憩(15-30分)を挟む
このように、短い時間で集中できるよう工夫されているのが特徴で、頭を休ませる小休憩が設けられているため、長時間作業を続けられます。また作業と休憩を分ける事で、メリハリのある作業リズムを作り出せます。集中とリフレッシュを繰り返すことで、効率的に質の高い作業ができるようになるとされています。

ポモドーロ・テクニックを実践するステップ

ポモドーロ・テクニックを実際に試すには、以下の4ステップに沿って進めるとスムーズです。

ステップ1. 必要な道具を準備する

・タイマー(スマホアプリ、キッチンタイマーなど)
・作業ノートとペン
 
まずは25分の作業時間と5分の休憩時間を計測するタイマーと、作業内容や感想をメモするための作業ノートを用意します。なお、時間管理アプリにメモ機能がある場合にはそれを利用するのもよいでしょう。

ステップ2. 1サイクル25分間の作業に集中

タイマーを25分に設定して作業を始めます。メールやSNSをチェックするのは作業が終わってからにします。集中力が持続しづらくなったら、一旦立ち上がってストレッチをするのもよいでしょう。この25分の集中作業時間が1ポモドーロです。

ステップ3. 5分の短い休憩をとる

25分経つとタイマーが鳴るので、すぐに作業を中断し5分間の短い休憩に入ります。この間に軽い運動をしたり、ちょっとした雑用を済ませたりと適度に体を動かすのがおすすめです。

ステップ4. 4サイクル終了後に長い休憩をとる

ステップ2と3を繰り返し、4サイクル(ポモドーロ4つ分)が終了したら、15分から30分程度の長い休憩をはさみます。この長い休憩こそがリセット時間になります。
 
このサイクルを1日の作業時間が終わるまで続けていきます。
 
以上の4ステップを繰り返すことで、ポモドーロ・テクニックが実践できます。最初はこのペースに慣れるまで大変かもしれませんが、徐々に集中力が身につきスムーズになっていくはずです。
 

自分にあったポモドーロ・テクニックの見つけ方


ここまでポモドーロ・テクニックの基本を解説してきましたが、「手順通りにポモドーロ・テクニックをやってみたけど効果を感じられない!」と感じた人もいるのではないでしょうか。その際は、「25分」に固執するのを辞めてみましょう。具体的には、下記の点を見直してみてください。
 

作業内容の難易度

作業の難易度によって適切な時間は異なります。なので、自分がその日行うタスクすべてを25分を1単位として行う必要はないのです。日々のルーティン作業なら25分より短い時間で区切る、ある程度工程の多い作業なら25分より長い時間で区切る、などです。それぞれのタスクごとに、適した時間を探しましょう。たとえば筆者は長めの記事を執筆しているときは、45分作業、15分休憩、くらいのバランスがよいと感じています。

個人の集中力の持続時間

タスクの性質だけでなく、個人の集中力の持続時間によっても適切な時間が変わります。一度25分のセットを試してみて、25分も持たない!と思った際は、20分程度で繰り返すのがよいといわれています。25分持たないから自分はだめだ!と落ち込む必要はありません。

ルーティンを崩さない

上述した方法で作業ごとや自分自身の適切な時間がわかったら、それを1日崩さないようにしましょう。筆者もやりがちなことなのですが、調子がよいときには過集中して何時間も作業してしまうのですが、その後の集中力が続かず、結果的に1日の生産性は下がってしまっていることもあります。なので、各タスクごとに適度な作業時間、休憩時間を決めながら、その組み合わせで1日を過ごすことが重要です。
 

ポモドーロ・テクニックを続けるためのコツ


自分なりの適切な時間を見つけられたら、ポモドーロ・テクニックを続けるための工夫もしてみましょう。
 

コツ1. 作業環境を整える

作業中は携帯電話をマナーモードにしたり、メールソフトやSNSを閉じるなど、1単位時間ごとにできる環境を作ることが重要です。周りの雑音があまりにうるさい場合は、ヘッドホンやイヤホンで遮音するのも一案です。

コツ2. 休憩時間は有効に活用する

5分の短い休憩はパソコンのそばで過ごすのではなく、立ち上がって体を動かしましょう。軽い運動をしてリフレッシュするのがよいでしょう。また15分以上の長い休憩では、昼食をとったり、気分転換に少し散歩に出かけたりするのもおすすめです。

コツ3. ゲーム感覚で楽しむ

タイマーを使ったり、ポモドーロの区切りを意識したりすることで、仕事を一種のゲームのように感じられるかもしれません。最近はゲーム感覚の時間管理アプリも多く出ているので、自分に合ったものを探して楽しみながら進めるのもよいでしょう。
 
このようなコツを意識しながらポモドーロ・テクニックに取り組めば、挫折することなく続けられるはずです。
 

ポモドーロ・テクニックは自己管理の基礎練習


時間管理力や集中力が身につき、結果的に業務の質が高まるポモドーロ・テクニック。一人ひとりに合った時間ややり方で実践していけば、生産性の高い働き方ができるはずです。もちろん、色々と試してみた結果、ポモドーロ・テクニックは自分には向かないと感じる人もいると思います。ですが意識して自分の生産性と集中力を可視化し、改善方法を考えるのは仕事における自己管理の基礎練習となります。
 
週5日、毎日仕事が続くとつい惰性で1日を過ごしてしまいがちですが、自分の生産性を高め無駄を減らせばストレスを軽減することもできます。そのスタートとして、ぜひポモドーロ・テクニックを取り入れてみてはいかがでしょうか!

 
【筆者プロフィール】
伊藤鮎
2023年VALUE WORKS入社の編集・ライター。前職は約10年間書籍編集者として勤務。趣味はHIPHOPとメタルコアとKPOPと料理とお酒。仕事に限らず過集中してしまいがちなタイプです。
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