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  • 2024.02.27

遺品整理をクリーンなサービスに。業界のトップランナーが提供する「人・モノ・地球にやさしい」整理事業 | 株式会社クオーレ

少子高齢化の進展により、一人で暮らす高齢者の割合が増加。それにともなって遺品整理の需要が高まり、市場規模は5,000億円以上といわれている。

他業界からの市場参入も進んでいる中、年間2万件以上の遺品整理に尽力し、リーディングカンパニーとして注目されているのが株式会社クオーレだ。顧客の「生活」「人生」「命」を支援する“ライフサポートベンチャー”として、リユース事業、不動産事業も展開している。

業界のネガティブなイメージを変えようと、精力的に事業拡大を続ける同社だが、2011年の創業当初には廃車寸前の軽トラックしかなかったという。その後、どのように事業を成長させ、業界のトップランナーに駆け上がったのか。

同社の代表・竹本 泰志氏のキャリアや創業後の軌跡も辿りながら、飛躍的な企業成長を支えるビジョンを探っていく。

【プロフィール】
竹本 泰志
株式会社クオーレ 代表取締役
複数の職を経て、2011年、25歳の頃に仲間と共に(株)クオーレを設立。「整理事業」「リユース事業」「不動産事業」の3つを軸に、生活に関するお困りごとを解決する“ライフサポートサービス”を提供。愛知県に本社を構えるほか、東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・静岡にも支店や支社を構え、精力的に事業を拡大している。

社会に出たのは16歳。仕事を通じて「自分の強み」に気づく

漁業が盛んな愛知県常滑市で生まれ育った竹本氏は、中学生の頃から自立心が強かった。16歳より働き始め、漁師やとび職、自動車販売などの仕事を経験している。
 
「早く働きたくて社会に飛び出しましたが、体力的にきつい仕事も多かったので、なかなか長く続きませんでした。現場で働き続けることに限界を感じるなかで転機になったのは、中古車販売店での経験です。ビジネスについて楽しそうに話す経営者たちと出会い、『自分も会社を起ち上げたい』と思うようになりました」
 
まずは独学で経営を学び、母親が経営している飲食店の立て直しに尽力。メニューの刷新やチラシ作成に取り組み、利益を出せる仕組みを構築していった。その後、営業代行会社の経営に挑戦したことが「自分の強み」に気づくきっかけにつながっている。

「チームの空気づくりや部下のモチベーションアップに取り組むなかで、『自分はリーダーの方が向いている』ことに気づきました。過去の仕事を振り返ったときに、誰かの下で働いたときには全然ダメだったんです。でも、チームを任されたときにはいつも結果を出せていたので、自分の得意分野なんだと思います」
 
幼少期を振り返ってみても、友だちが自然と集まってきたり、友達の輪の中心になったりすることが多かったという。竹本氏には、周囲に慕われるリーダーの資質が元々備わっていたのかもしれない。
 
「一人ひとりの好き嫌いも気づける方なので、『こういうのやりたいんじゃない?』とモチベーションを高めたり、人のつながりをつくるのも得意な方だと思います。私だけで成果を出すことはできませんが、自分のやろうとすることに共感してくれる仲間や、人とのつながりに昔から恵まれていたと感じています」
 
クオーレ社の設立にも、信頼できる先輩や仲間など「人とのつながり」が大きく影響している。
 
「お世話になっていた先輩が、家の片付けや買い取りなどの仕事をしており、それを手伝い始めたときの楽しさが起業のきっかけになっています。毎回どんなものが出てくるのか、好奇心を持って取り組んでいましたね。その後、当時の仲間と一緒に10万円を出して、廃車寸前のトラックを買ったのがクオーレの始まりです」
 
最初は知人がやっている不要品回収をアルバイトのようなかたちで手伝い、日銭を稼ぐような毎日だったという。農機具の買い取りなどにも取り組み、さまざまな相談を受けるうちに、遺品整理の相談が寄せられるようになったという。
 
「遺品整理で家庭に伺って片付けをさせていただくと、いろいろなものが見つかります。それらを買い取り品や処分品に整理していくのですが、ときには大切な品々が出てきてお客様に喜ばれることも。体力的に大変なこともありましたが、きれいに整理された室内を見たお客様から『ありがとう』と心からの感謝をいただいたときに、自分の一生をかけられる仕事だと思えました」
 

生活の悩みを相談できる“ライフサポートベンチャー”へ

2011年に設立された「クオーレ」の社名は、イタリア語で「心」を指す。社員全員が誠実な「心」を持って仕事に取り組んでほしい、という願いが込められている。
 
「当時から強く感じていたのは、『業界をクリーンにしていきたい』という思いです。遺品整理は、お客様の家に行ってモノを片付けるサービスなので、ときには今まで知らなかった大金が出てくることも。作業員の管理が行き届いていない会社では、不正が起こってしまうこともあるのです」
 
遺品整理・不要品整理の業界では、上記のような理由で従業員が定着せず、多くの正社員を抱えられない会社がほとんどだという。そんな中、クオーレは信頼できるスタッフを増やしながら、名古屋、横浜、千葉などにも支店を設立している。
 
「当社は業界内でも圧倒的に正社員の数が多く、各支店はプロパー社員がメインに運営しています。というのも、競合他社との比較においては最終的に『人』が大きな差別化要因になってくるからです。お客様の立場で考えればわかると思うのですが、自分や親族の家の中を整理してもらうときに信頼できない人間を入れようとはしません。『誰にやってもらうのか』ということが大切なので、マーケティング観点での差別化も考慮しつつ、作業をする人の『心』を重視するようにしています」

クオーレは信頼できるスタッフにこだわって採用することはもちろん、コンプラアンス研修の強化、複数名での作業などを推進している。
 
「当社では責任感のない会社をなくすよう関係省庁に訴えながら、安心安全で『心』のある遺品整理サービスを提供しています」
 
業界が抱える課題に取り組みつつ、一人ひとりの顧客と良好な関係を築く中で、不要品の整理以外にも多くの悩みが寄せられるようになったという。
 
「改善したいことはたくさんあるものの、誰かに頼むのが面倒だったり費用が高額だったりして、そのままにされているお客様が多いんです。一貫して高品質なサービスを提供できる会社がなかったので、クオーレが日常のお悩みを幅広く解決したいと思いました。お客様の生活をより良くすることを目指して、私たちは“ライフサポートベンチャー”という言葉を掲げています」
 

不動産とリユースにおける新たな挑戦

クオーレは2015年に初の子会社を設立し、家具製作、店舗デザイン施工事業をスタート。翌年には不動産事業も立ち上げ、一人ひとりの要望に対して丁寧に対応している。
 
「家を相続することになったものの、どうすればいいのかわからない。そんなお悩みを持つお客様が、遺品整理に取り組むなかで数多くいらっしゃいました。最初は不動産会社に繋いでいたのですが、利益率が低いなどの理由でほとんど制約に至らなかったのです。そこで、当社でも相続物件と空き家の取り扱いをはじめ、お客様の要望に合わせて不動産の買取・販売、リノベーションなどに対応するようになりました」

不動産事業は子会社のクオーレ不動産とデイスタック社が担当しており、相続物件や空き家をメインに不動産の買取、販売、さらにはスタイリッシュな空間づくりからオリジナル家具のデザインまで、一貫してディレクションしている。
 
「当初は、整理事業で関わらせていただいた相続物件を次々と購入していました。しかし、当時は不動産や経営についての知識が未熟で、資金繰りを十分に考えていなかったことも。物件を十分に確認せず購入し、キャッシュがショートしかけたことも経験しているので、現在は入念な現地調査を実施するようにしています」
 
2019年には全国的な店舗網を持つピタッとハウスに加盟。各地のネットワークも駆使して販路を拡大しながら、お客様への提供価値を最大化している。
 
「2020年には栃木支店もオープンして、グループ年商13億円を突破しています。今までトライアンドエラーで進んできましたが、最近は『挑戦する意味』をしっかり考えるようにしています。何事もやってみるまで成功か失敗かはわかりませんが、クオーレにとって新たに挑戦する価値があるのかどうかを見極めることは大事だと考えています」
 
クオーレが新たなコア事業として注力しているのは、不動産事業だけではない。整理事業と連動したリユース事業が、同社の成長をけん引している。
 
「お客様の家を整理していると、骨董品・着物・貴金属など価値のある品物がたびたび出てきます。しかし残念ながら、リユース業界では買取品質が高くないことも。クオーレは買取・査定の品質を高め、その品物に価値を見いだせる方や、大切に使っていただける方に届けていくことを心がけています」

顧客から引き取ったリユース品は、基本的に自社のスタッフが一つずつ丁寧に鑑定。大手のリユース企業で活躍していたメンバーも多く、買取・査定のノウハウは豊富だという。
 
「ある人にとって価値が消えてしまったモノでも、他の誰かにとっては価値があるかもしれません。モノを大切にする『心』が、人を大切にする気持ちにつながっていくのではないかと。モノと思いをつなぎ、世の中に循環させる『架け橋』のような存在に、私たちはなっていきたいと思います」
 

顧客に向き合う力を、地球環境を支える力に

クオーレ社が現在目指しているのは、「整理事業」「リユース事業」「不動産事業」の3つのサービスを掛け合わせた“ライフサポート”企業。さらには、モノを広く社会で循環させることによって、地球環境問題に貢献する“アースサポート”企業になっていきたいと考えている。

「整理事業に取り組むなかで出てくる不要なモノを、できる限り海外に送ったりしながらリユースしています。100%リサイクルできるような仕組みをつくることが私たちの使命であり、社会から求められていることではないかと。まだまだ準備段階ですが、お客様に全力で向き合う力が、地球環境に貢献する大きな力にもつながっていければと考えています」
 
社会価値の創造で成長を続けるクオーレにおいて、現在求められているのはどのような人物なのだろうか。最後に竹本氏へ聞いてみた。
 
「成長意欲のある方にどんどん入社してほしいですね。社内には新卒2年目でトップクラスの実績を残し、支店長として活躍しているメンバーも。クオーレは支店や部署を増やしながら急速に成長していますし、マーケット自体もどんどん伸びています。おそらく整理事業に注力している企業のなかで、上場に一番近いのは私たちではないかと。今後のキャリアにおける大きな実績になるのはもちろん、他社では味わえないエキサイティングな経験ができるので、ぜひ今のタイミングでジョインしていただければと思います」
 
取材・文:VALUE WORKS編集部

会社名 株式会社クオーレ
本社所在地 愛知県大府市柊山町8-53-2
役員 代表取締役 竹本 泰志
事業内容 整理事業、リユース事業、不動産事業
資本金 5,000万円
設立年月 2011年3月
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