コラム

無料求人サイトで応募を集める方法は?採用コスト削減×人材獲得を実現するポイント

現在Indeed、Airワーク、engageといった無料で求人広告を掲載できるサービスが提供され、数多くの企業がそれらのサイトを利用して採用情報を掲載している。無料サービスだからこそ、これまで莫大な費用を投じていた採用コストの削減ができるため、企業としては注力していくべき採用手法のひとつとなっている。

しかし、これまで求人広告を専門に扱ってきた業者のように、自分たちの手で魅力的な原稿をつくり、応募数を担保するためにはどうしたらいいのか。本記事ではそのような悩みを抱える経営者や人事に向けて無料の求人サイトを最大限に活用する方法について説明していく。

日本国内で使われている主な無料求人サイト

まず、現在国内で主に使用されている代表的な無料求人サイトを紹介しよう。
 

Indeed

世界中の企業が求人広告を掲載することができる、世界最大規模のオンライン求人サイト。求職者は、職種や地域、勤務条件などを指定して検索することができ、数多くの求人情報を閲覧することができる。2004年にアメリカで設立され、現在は全世界で250ヶ国以上で利用されています。日本でも、多くの企業が求人広告を掲載しており、求職者にとっては利用しやすく、多数の求人情報を見つけることができる求人サイトのひとつ。
 

engage

株式会社エン・ジャパンが提供する採用支援ツール。求人広告の掲載や応募者管理だけでなく、応募者の情報を一元管理する「応募者管理機能」や、候補者とのコミュニケーションを行う「タレントコミュニケーション機能」、面接スケジュールの調整を自動化する「面接スケジュール調整機能」、候補者の評価を共有しやすくする「採用プロセス管理機能」、AIによる候補者の選考支援や、採用に必要なデータ分析機能など、高度な機能が提供されている。
 

Airワーク

株式会社リクルートが提供する、2021年にリリースされた比較的新しいサービス。カンタンに企業専用の採用ホームページの作成ができ、求人掲載、応募者のやりとりまですべての機能が無料で使用可能。Airワーク内で求人を公開すると、Indeedはもちろん、Google・Yahoo!などの検索エンジンに自動で掲載することができる。
 

求人ボックス

食べログや価格.comなどを提供するカカクコムが運営。求人に特化した検索エンジンとして2015年にリリース。日本企業による日本人向けの検索エンジンとして、リリース以来順調に利用者数を伸ばしている。

無料求人サイトを利用するメリット


無料の求人広告サイトを利用して求人募集について宣伝することには、多くの利点があげられる。
 
最も重要とされるメリットは【求人広告の掲載費用が発生しないこと】だ。組織の経費削減につながり、またほぼ無期限で掲載ができるため、求職者に向けて長期的な訴求が可能となる。
 
次に、【潜在的な転職ニーズをもつ求職者にアピールできる】ことだ。より良い環境や条件を求めて常に情報収集をしている求職者が、気軽に求人情報を目にでき、そうした求職者に対してアピールする場を、サービスが終了しない限りほぼ永久的に確保することができる。
 
最後に、【効率良く採用活動を進めることができる】ことだ。無料の求人サイトには、応募者追跡ツールの提供や求職者への自動返信メールなど、採用プロセスを効率化するための機能が備わっていることが多く、それらの機能を活用することで効率良く採用活動を進めることができる。

無料求人サイトを利用するデメリット


無料求人サイトはその使いやすさから、多くの求職者が利用しているため、応募者の質が低い場合がある。応募者のスキルや経験が求める要件に合わない場合があるため、採用までの時間やコストが増えてしまう可能性が高い。
 
そして、無料求人サイトには多くの企業が掲載しているため、競合が非常に激しい。同じ業種の企業が競合して応募者を獲得しようとするため、求人広告の内容や応募者に対する待遇、福利厚生など、原稿内で他社との差別化を図るための工夫が求められる。

効果的な求人広告を作る5つのポイント


採用活動を進めるにあたって、魅力的な求人広告を作成することは、応募者を惹きつけるための重要な要素。自社に入社するメリットを強調し、求人広告を競合他社から際立たせることが応募獲得につながる。
 

1.見出しを効果的に設定する

求人広告のタイトルは目を引くような見出しを用意し、応募者の興味を引き付けるようにする。具体的でわかりやすい見出しを用意することが大切だ。
 

2.適切なキーワードを使用する

広告内に求める人材の職種やスキルに関連するキーワードを使用し、応募者が求人広告をフリーワードで検索した際に、表示されるようにする。
 

3.仕事の内容を具体的に伝える

具体的な仕事の内容や業務内容を明確に伝え、応募者が求める職種に合致しているかどうかを確認できるようにする。
 

4.企業の魅力をアピールする

福利厚生や社風、成長性など、企業の強みを明確に伝え、企業の魅力をアピールすることで、応募者の興味を引き付ける。
 

5.応募方法を明確に伝える

応募先のメールアドレスや電話番号だけではなく、事前に必要な提出書類の有無や、面接回数、面接方法(対面orオンライン)、採用・内定までの期間を明確に伝え、応募以降のフローを丁寧にわかりやすく伝える。

採用プロセスを最適化するための戦略


転職活動にあたり、求職者は複数の企業へ同時に応募し、平行して面接活動を進めることがもはや主流となっている。そのため採用プロセスをできるだけスムーズにすることが重要だ。
 

採用プロセスの簡素化

採用プロセスを簡素化することで、応募者にとってのハードルを下げることができる。例えば、オンライン応募の際に必要な情報を最小限に抑えたり、選考の回数を減らすなどの方法が挙げられる。
 

面接評価基準の明確化

採用担当者が面接時にどのような点を評価するかを明確に定めることで、採用プロセスの透明性が高まり、公正な採用を行うことができます。
 

内定までのスピードアップ

応募者が内定を受けるまでの時間を短くすることで、応募者の入社に対するモチベーションを高めることができる。採用プロセスの各ステップにおいて、迅速な対応を心がけることも大切だ。

無料求人サイトで目標を早く達成するテクニック


無料の求人サイトを利用する場合、達成可能な明確な目標を設定し、採用に関わるメンバーと共通認識をもって進めることが早期の採用成功に結びつく。さらに、複数のウェブサイトやSNSでも求人情報を共有することで、求人情報の認知度を高め、より多くの応募者を集めることができる。
 

無料求人サイトでより効果的な採用活動を

無料の求人情報サイトは、潜在的な転職ニーズをもつ求職者に対し、最も費用対効果の高い方法だ。しかし、これらのサイトを最大限に活用するためには、想定するターゲットに対し、いかに企業の魅力や働くメリットを訴求できるかが鍵となる。
 
これまで人材採用を専門とする企業に任せていた分を人事が担うにあたって、不安を抱える人事もいるかもしれないが、きちんと会社の魅力だしを原稿に落とし込み、採用プロセスを整えることで、企業の経費削減の立役者として活躍することができる。この記事で紹介したヒントを活用することで、ぜひ“お金をかけない採用”を実現してほしい。
 
【筆者プロフィール】
西山 侑里
1993年群馬県高崎市生まれ。空っ風に鍛えられながら、小中高とバスケットボールを追い続ける部活生活を経て、2012年の大学入学を機に上京。大学卒業後、2016年にリクルートの求人広告代理店に新卒入社。売れない営業時代を乗り越え、営業リーダーを任せられるまでに成長。新規部署の立ち上げメンバーとしてIndeedの運用にも携わる。2022年に夢だったライター職に転職。人材業界での経験を活かして求人原稿の制作から、最近ではコラム記事の制作に挑戦中。