コラム

TikTokで企業アカウントを成功させるコツは?メリットとデメリット、運用ノウハウや代行企業について紹介

InstagramやYouTubeと並び、TikTokは企業のマーケティングツールとして欠かせない存在となりつつあります。実際にアプリを開けば、タクシー会社の従業員がダンスを踊っていたり、建設会社の事務が代表や従業員を紹介していたり、認知度アップに向けたさまざまなアプローチが見受けられます。

一方で、「会社からTikTokをはじめろと言われたけれど、どうしたらいいかわからない」「なぜわざわざTikTokをはじめなければいかないのか」と思う広報担当者や人事の方もいることでしょう。実際に私がこのコラムを書こうと思ったきっかけも、元同僚から「やったことないのにTikTokの運用をはじめろと言われた!」という愚痴電話があったからです。

そこで本記事では、企業アカウントでTikTokを運用するメリットやデメリット、運用ノウハウやおすすめの運用代行企業を解説していきます。「いまさら誰にも聞けない」と思っている方。ぜひ本記事を参考にしてTikTok運用を成功させ、会社の認知度をどんどんあげていきましょう!

TikTokで企業アカウントをはじめるメリット


企業アカウントでTikTokをはじめるメリットには何があげられるのでしょうか。以下、詳しく見ていきましょう。

拡散力が高く若年層の認知度をあげられる

TikTokは15秒から1分の短い動画を瞬時に広範囲に拡散できる点で知られています。若年層に特に人気があるSNSで、アプリ内でのシェア、ダウンロード、コメントなど、ユーザーからの積極的な反応が動画の露出を増やすため、新商品のプロモーションや新曲の宣伝に最適なプラットフォームになっています。

コストが低い

次に、TikTokを活用すべき理由として低コストがあげられます。一般的に企業が広告やCMを打つ場合、制作費用や放送料金など大きな費用が必要です。しかしながらTikTokでは、スマホひとつで自社のメッセージを世の中に発信することが可能です。また、有料運用を行う場合でも、一般的なオンライン広告と比較して低コストで運用できるという魅力があります。そのため、広告費用を抑えつつ、効果的なプロモーションを行いたい企業にとっておすすめです。

ハイクオリティの動画を簡単に作成できる

TikTokは、多種多様なエフェクトやBGM、フィルターなどの機能が用意されているため、プロの技術を使用しなくても、誰でもハイクオリティの動画を簡単に、そして短時間で作成することができます。また、アプリ内に大まかなテンプレートもあるため、テンプレートに沿って動画を編集することも可能です。

差別化を図りやすい

個々の特性を活かしながら差別化を図りやすいのもTikTokの大きな特徴です。実際にダンスであったり、日常動画や会社の裏側を紹介する動画であったりと、作成されている動画の内容は多岐にわたります。そのため、個々の個性を際立たせることができれば、簡単に他社と差別化を図ることができます。結果的にフォロワーの増加や企業のブランドイメージ向上にもつながるでしょう。

トレンドを生み出しやすい

TikTokでは作成した動画がユーザーから評価されると、瞬く間にバズるという瞬発性があります。そのため、自分たちのアイデアや訴求次第でトレンドを生み出しやすいという特徴があります。また、TikTokを日常使いすることで流行を把握しやすく、ニーズに合ったサービスや商品提供に活かすことができるでしょう。

TikTokで企業アカウントをはじめるデメリット


一方で、企業アカウントをはじめるにはデメリットもあります。具体的にどんなデメリットがあるのか、見ていきましょう。

コンテンツクオリティの維持が難しい

TikTokでは、ユーザーが短時間で楽しめるエンターテイメント性の高い動画が求められます。そのため、動画には常にテンポの良さやオリジナリティー、ビジュアルの魅力などが必要となります。上述したようにTikTokは若い世代を中心に利用されているため、トレンドが刻々と変わるスピード感についていけるかが鍵となります。

ROI(投資対効果)の測定が難しい

TikTokの広告機能はまだ発展途上であり、他のSNSに比べてデータ分析機能や広告効果の測定が難しいという実態があります。そのため、広告活動の効果を具体的に見える化することが難しく、その結果ROI(投資対効果)の把握が難しいというケースもあります。

和製英語や専門用語が多い

TikTok内で使われる言葉は、和製英語や専門用語が多く含まれています。そのため、TikTok内での流行語を理解していないと、若年層へ情報が伝わりにくくなってしまったり、興味を惹けなくなってしまう可能性があります。

ネガティブな反応への対応

ユーザー間のコミュニケーションが活発なことから、即座にリアクションが得られるというメリットがあります。一方でネガティブなリアクションに直面しやすいリスクも。そのため、普段からリスク回避に向けた対策や適切なリスクマネジメントが求められます。

プライバシー・セキュリティの懸念

TikTokには、個人情報の取り扱いやセキュリティ面での懸念が示されることがあります。そのため企業として利用する際には、セキュリティにおける必要な対策を講じる必要があります。

企業アカウントの運用ノウハウ


実際に企業アカウントを運用するにあたって、成功させるためにはどうしたら良いのでしょうか。具体的な運用ノウハウについて、見ていきましょう。

ターゲットを明確にする

まず「誰に」向けたコンテンツにするのかターゲットを決めましょう。TikTokは若者に特に人気がありますが、中には母親や大人世代のユーザーもいます。また、趣味、興味、価値観など、さまざまなユーザーがいるため、微細な切り口でターゲットを設定することで、より効果的なコンテンツを発信することができます。

楽しく自然体な表現を心がける

TikTokのユーザーはリアルで楽しい内容を求めています。そのため、企業がプロモーションを行うにしても、硬い内容や過剰な宣伝は逆効果になります。商品の魅力を自然体で表現し、楽しみながらコンテンツを作りましょう。

チャレンジとハッシュタグを活用する

TikTokでは特定の動きや音楽を使ってユーザーが創造的な動画を制作する「チャレンジ」が人気です。また、ハッシュタグを用いて同じテーマの投稿を見つけやすくすることも一般的です。機能を活用することで、より多くのユーザーにコンテンツを広めましょう。

ユーザーとのコミュニケーションをとる

TikTokはフォロワーとのコミュニケーションが活発なプラットフォームです。そのため、リプライやメッセージでユーザーからの反応に応えることで、より深い関係性を築くことができます。

定期的に分析と反省を行う

企業アカウントの運用では、投稿内容がどう受け取られているかを分析し、次の投稿に活かすことが重要です。エンゲージメント数や再生時間、フォロワー数などのデータを元に、どのコンテンツが好まれているかを把握するようにしましょう。

企業アカウントの成功事例


では、実際に運用に成功している企業はどんな企業でしょうか。以下、主な5社を紹介していきます。

日清食品

カップヌードルなどの人気商品を活用したレシピ動画や、アニメーションを用いたストーリー性のあるコンテンツで注目を集めています。「#カップヌードルアレンジ」などのハッシュタグチャレンジを通じて、ユーザー参加型のコンテンツを創出。また、社員が出演する面白い動画で、ブランドに対する親近感を高めています。

資生堂

美容のプロによるメイクアップ講座や、商品の使い方を紹介する動画で、若年層の女性ユーザーにアピールしています。また、ブランドイメージを高めるようなアート性の高い動画も投稿していてインフルエンサーとのコラボレーションを積極的に行い、幅広いユーザーにリーチしています。

ローソン

店舗スタッフによる元気いっぱいのダンス動画が人気を集めています。ユニフォームを着たスタッフが、店内で楽しく踊る姿は、ユーザーから好感を持たれています。また、新商品の紹介動画や、季節のイベントに合わせたコンテンツも投稿し、フォロワーとのエンゲージメントを高めています。

ソフトバンク

5Gなどの最新技術を分かりやすく解説する動画で、ユーザーの興味を引いています。また、CMで人気の白戸家の犬・カイくんが登場する動画も投稿し、ブランド認知度の向上に役立てています。社員の日常に密着した動画なども公開し、企業の人間的な一面を伝えています。

森永製菓

同社の人気商品を使ったレシピ動画や、商品の魅力を伝える動画で注目を集めています。また、ペコちゃんなどのキャラクターを活用したかわいらしい動画も人気です。ユーザー参加型のキャンペーンを実施し、フォロワーとのエンゲージメントを高めています。

おすすめの運用代行会社


「どうしても自分の力では上手く運用することができない」そんな方は、運用代行を依頼することも方法のひとつです。以下、おすすめの運用代行会社について紹介していきます。

studio15(スタジオフィフティーン)

完全成果報酬型でTikTokの運用を代行してくれるサービスです。魅せ方やターゲットとなるユーザー層に合わせた動画制作、フォロワー数アップなど具体的な成果について保証するビジネスモデルが特徴です。

pamxy(パムジー)

各企業やブランドの特性を生かしたマーケティング戦略を提案します。個別のコンサルティングサービスやリスニングデータの分析による効果的な広告配信を行う一方、独自配信プラットフォームを活用した母集団形成なども得意としています。

CARAFUL(キャラフル)

TikTok広告の制作・運用だけでなく、顧客のニーズに適したインフルエンサーの選定やターゲティングも行います。さらに、レポーティングや分析も定期的に行い、必要に応じて運用方法を見直していきます。

リーディングコミュニケーション

TikTokの運用だけでなく、YouTubeやInstagramといった他のSNSとの連携も含めたマーケティング戦略を提案します。そして、得られた効果をパフォーマンスインディケータ(KPI)に基づいた定性・定量的な評価で確かめることができます。

ウィニングフィールド

企業の目指すブランディングや新規顧客開拓など、目標に寄り添ったコンテンツ制作を行います。また、ユーザーとのコミュニケーションも重視し、コメントへの返信なども丁寧に対応してくれます。

Natee

TikTok運用代行サービスを提供する企業の中でも、特にコストパフォーマンスに優れています。TikTok初心者でも簡単に利用することができ、効果的な動画制作・運用方法を提案してくれます。また、豊富な経験とノウハウを持つ専門スタッフが運用結果を定期的にレポートしてくれるため、効果についてしっかり理解することができます。

Z世代

その名の通り10代~20代のZ世代に強いTikTok運用代行サービス企業です。実際にZ世代のスタッフが運用を担当するという特徴があり、Z世代の心理を正確に把握し、若年層の視点から動画制作・運用を行うことで、ターゲット層との共感や共鳴を引き出すことに長けています。

株式会社トピカ

TikTok運用だけでなく、デジタルマーケティングに精通したスタッフがマーケティング戦略全般を総合的にサポートしています。また、TikTok以外のSNS運用も一手に引き受けるため、一貫したマーケティング戦略を実現することが可能です。

TikTokで、企業の認知度を高めよう


企業アカウントの運用はまだまだ数として少ないため、独自のコンテンツで目立つチャンスがあるといえます。主に10代と20代の若者がユーザーの大半を占めているとはいえ、30代や親世代の間でも人気はじわじわと広がっているため、TikTokが将来、SNSマーケティングの主役に躍り出る可能性も十分にあります。流行りのトピックを取り入れ、ユーザーの興味を引きつける魅力あるコンテンツを提供することで、企業の認知度アップやブランド価値の向上を実現してください。
 

【筆者プロフィール】
西山 侑里
1993年群馬県高崎市生まれ。空っ風に鍛えられながら、小中高とバスケットボールを追い続ける部活生活を経て、2012年の大学入学を機に上京。大学卒業後、2016年にリクルートの求人広告代理店に新卒入社。売れない営業時代を乗り越え、営業リーダーを任せられるまでに成長。新規部署の立ち上げメンバーとしてIndeedの運用にも携わる。2022年に夢だったライター職に転職。人材業界での経験を活かして求人原稿の制作から、最近ではコラム記事の制作に挑戦中。X(Twitter)
 

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