相互理解で部下の能力を引き出す!今の時代に必要なマネジメントスキルとは?
特に右肩上がりに経済が成長していた頃と現在とでは従業員の価値観が異なります。仕事はほどほどにライフワークバランスを大切にする人が増え、昭和の指導法をハラスメントと捉える人も珍しくありません。自分がマネジメントされていた側だった頃とのギャップを感じ、困っているマネジメント職の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、今の時代に必要なマネジメントスキルと、部下の能力を引き出すポイントを解説します!ぜひ参考にしていただければ幸いです!
マネジメントスキルの3つの基礎
まずは、マネジメントに求められる3つの基礎スキルを確認しましょう。
コミュニケーション
当然のことですが、マネジメントにおいてチームメンバーと積極的にコミュニケーションを取ることは大切です。コミュニケーションを怠ったまま、数字だけでメンバーを評価したり、トップダウンで業務を割り振っていてはチームの生産性も落ちますし、部下からの信頼性も落ちます。特にコミュニケーションは単に会話をするのではなく、相互理解を促すものでなければなりません。自分の考えを押し付けるのではなく、部下の考えを知り、互いの価値観を擦り合わせることが重要です。
フィードバック
コミュニケーションを取って、部下ごとに目標設定や任せた業務については必ずフィードバックを行いましょう。その際も単に数字に対してのみフィードバックするのではなく、設定した目標や業務に取り組んでみてどうだったか部下からの意見も聞く、などのリアルな声を反映したフィードバックであることが大切です。そして、フィードバックをする際にまたコミュニケーションを取る、この繰り返しをこまめに行いましょう。
リーダーシップ
マネジメント職に立つ人は、当然ながらチームのトップとしてリーダーシップが求められます。部下が安心して新しい仕事にチャレンジできるようにするためにも、自分が責任を取る立場であることを明確にし、部下との信頼関係を築きましょう。また、チーム全体が短期的・中期的・長期的にどのような目標を持っているか部下たちにもしっかりと理解してもらい、チームを引っ張っていくこともリーダーシップの要素のひとつです。
部下の長所を短所につなげて伸ばす
ここまで、マネジメントスキルの基礎を解説してきましたが、ここからはより具体的なポイントを見ていきましょう。
マネジメントで悩む要素のひとつとして、生産性が低かったり、意欲が低かったりする部下とのコミュニケーションがあると思います。彼らはコミュニケーションそのものにも抵抗があることも多いです。その場合はその部下の長所をまず探しましょう。クリエイティブな作業は苦手だけれど事務作業の精度が高い、アウトプットに時間はかかるけれど品質は高い、など何らかの長点があると思います。
彼らの日々の仕事やアウトプットを見ながらまずは長所をはっきりとさせます。そのうえで、その長所を生かして、短所を徐々に埋めて行きましょう。人間は、長所を伸ばし続けるよりも短所を伸ばしていくほうが総合的には遥かに早く成長できます。
たとえばアウトプットに時間がかかるけれど品質は高い場合は、その品質の高さを担保している要素を分解して、それらの要素をより早く生み出すための方策を一緒に考える、などのコミュニケーションを取るようなイメージです。
このとき、部下には「自分はあなたには◯◯な長所があると思うけれど、自分ではどう感じますか?」と聞いてみて、部下の自己認識を知ることが重要です。思いもよらない部下の考えや悩みを知ることもできますし、意欲の低い部下も、具体的な長所を明言されることで前向きな気持ちになるでしょう。
このように対話を通して相互理解を深めながら、具体的にどんな点が長所で、それを活かして短所をどのように伸ばしていけるか相談することが大切です。そして、その方法を試してみながら細かくフィードバックをし、効果が出た部分を積極的に説明しましょう。そうすることで部下も自信を持てるようになり、生産性や意欲が高まります。
相性のよいメンバーとタッグを組ませて生産性アップする
チーム全体の生産性を上げることもマネジメント職の重要な業務のひとつです。その際、部下ひとりひとりを見るだけではなく、メンバーごとの相性を見ることがポイントとなります。特に最近の若い層の人たちは居心地のよい関係を築ける相手と仕事をすることに重きをおく傾向もあります。ひとりひとりとのコミュニケーションを通して知ったメンバーそれぞれの性格や価値観を踏まえて、相性がよいメンバー同士とタッグを組ませることも意識しましょう。
「同じことでも◯◯先輩から教えてもらうとわかりやすい」や「◯◯とは仕事の話が弾む」など、部下とのコミュニケーションでヒアリングできた場合は、それらも参考にするとよいです。そのチーム内で孤立してしまっているメンバーがいる場合は、他部署も含めて相性のよいメンバーがいないか考え、本人が居心地悪そうにしているようであれば部署異動も検討しましょう。
また、チームミーティングを行っている際に全体の流れを作るのがうまいメンバーや、アイデアを出すのがうまいメンバーなどの特徴がわかったら、彼らのチーム内での立ち位置にも反映するとチームがうまく回っていきます。
理想のチームは、メンバーそれぞれが自ら考え、役割を持ってメンバーの成長や成果のために動くチームです。その際、リーダーであるマネジメント職には、サーバントリーダーシップ(支援型リーダーシップ)が求められます。組織が成長してきたら、部下の価値観や役割を中心に据え、それをよりよい形で実現できるよう導けるリーダーとなることを意識しましょう。
柔軟なマネジメントスキルを身につけ、生産性の高いチームを作ろう
部下との年齢差にもよりますが、価値観の違いや意欲の低さなどに戸惑うこともあるかもしれません。ですが、一緒に仕事をする仲間として、部下のことを単に「管理する存在」と捉えるのではなく、「よりよいチームを作っていくメンバー」と捉えて、こまめなコミュニケーションを心がけることが大切です。コミュニケーションを取る際にも、自分の考えばかりを押し付けるのではなく、部下の意見を積極的に聞きましょう。話し下手な部下がいれば、こちらから部下の長所を伝えて考えを聞いてみるのもよいと思います。
よいチームを作ることでメンバーも自立して稼働しはじめ、リーダーシップの取り方も変わってきます。自分だけが全員を引っ張っていかなければと重荷に感じず、部下たちと一緒に協力しながらマネジメントを進めていきましょう!
【筆者プロフィール】
伊藤鮎
2023年VALUE WORKS入社の編集・ライター。前職は約10年間書籍編集者として勤務。趣味はHIPHOPとメタルコアとKPOPと料理とお酒。最近魚の三枚おろしができるようになりました!地道に筋トレをしています。
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